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RSGT2024ふりかえり

RSGT2024が終了し、ふりかえりブログを書くところまでがRSGTということで振り返っていきたいと思います。

 

所属するログラスでは今回からロゴスポンサーをさせていただきました。

社内からは全日程フル現地参加は私ともう一名くらいでしたが、トータルでは7名の参加となっており、昨年対比で広がりを感じる回となりました。



Day1

たまたまですがほとんどMain Hall Westにいました。

 

Keynote

confengine.com

Keynoteについてはきょんさんの予習noteがわかりやすく、事前に公開していただいたことで話に入って行きやすかったように感じました。

チームメンバーの変更に悩んでいるすべての人におすすめのDynamic Reteaming 2nd Edition|kyon_mm

スクラムの視点からでは理想的には安定的なチームを作る方がパフォームさせやすいと言われますが、実際にはチームの変更は起きるよね、という現実的な課題からじゃあどうやるの?というお話しだったと思っており、EMの実務にも生かしやすい話かなと感じました。

特にパターン分けした上で観点やアクション、前提の注意事項など非常にわかりやすく整理されていたように思います。

書籍の日本語版はまだないとのことでそこにも期待が高まりますね。

最終的に忍耐が必要という、泥水っぽい話が出てきたのも個人的には刺さりました。

 

ランチ

まえけんさん、SODA林さんとご一緒しました。

まえけんさんは今回はじめましてで、お一人だったので一緒にどうですか?と声をかけて、そこに林さんが来て3人で話しながら食べました。

林さんは昨年の開発生産性Confなどで薄く接点あったのですが、しっかりお話しするのは初めてでした。

お互いのバックグラウンドや、まえけんさんの沖縄での活動の話などについてお話ししました。

 

ジョブボード

ジョブボードにも情報を貼っておきました。

おおひらさんとEmiさんと立ち話をしましたが、Emiさんから弊社のスクラムマスターのJDも見ていただいており内容についてほめていただけたのが嬉しかったです。

界隈の方から見てどう見えるのかは感心あるのでぜひコメントいただけたらうれしいです。

hrmos.co

背景はこちら↓

zenn.dev

 

エンジニアも募集しているのでアジャイルな開発に感心ある方はぜひDM等くださいませ。

hrmos.co

 


午後セッション

confengine.com

午後イチはカケハシさんのお話しを聴きました。

今回のRSGTの個人的な目標としてしいばさんとお話しするということを掲げており、まずはセッションを聞きに行こうと思っていました。

昨年末にカケハシメンバーとXで盛り上がるイベントがあり、なんとしても回収したいという思いでした。

登壇を聞いて思ったのは内容も新規事業においてしっかり価値を出しにいくためのプロセス設計をされていたなと感じましたが、それ以上にこういう場でいいチーム感が生で感じられるのが非常にいいなと思いました。

普段からXでいちゃいちゃ仲良さそうな雰囲気が流れてきていますが、オフラインでみると改めてチームの空気感を感じることができ広報的にもよさそうだなと思いました。

来年はログラスでもこういうチーム登壇をしたいなと感じました。

speakerdeck.com

 

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ここ最近アウトカムシリーズでお話しされている中村洋さんの発表を聴きました。

アウトカムを定義する上でインパクトとの違いの整理や短期的な指標と遅効指標の取り扱いなどわかりやすく整理されていたと感じました。

一方遅効指標を具体的にどう取り扱うかはプロジェクトによって大きく変わりそうなので結局その点についての解は各チーム頑張ろうね、という抽象度高めのところにとどめていた感もあり、具体例も知りたいなと感じました。

アウトカムに向き合う人事制度観点からのインセンティブ設計はログラスでもより深く考えたいなと感じました。

www.docswell.com

 

(カードが何故か表示されなかったのでリンクで)

Regional Scrum Gathering Tokyo 2024 - 証券取引所のサービスをアジャイルに開発し続ける上での学びと取り組み〜信頼性とアジリティの両立を目指して〜 | ConfEngine - Conference Platform

Risaさんの金融系システムにおけるアジャイルの取り組みのお話しを聴きました。ミッションクリティカルなシステムの開発におけるチーム設計の観点と安定性や信頼性vsアジリティは非常に難しいものがあると思っており、どうやっているのか関心があったので聞いてみました。

外部と会社をまたいでアジャイルなチームを組成できている点が非常に素晴らしいなと思ったのと、マネジメント層の理解が非常に重要な要素であるということが後から追加でお話しをきいて理解できました。

 

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久しぶりにおよべさんの話を聴きました。

彼のチームはチーム転職をしながらここまできており、安定的にパフォームするチームを作るというスクラムの理想型を体現してきている印象でしたが、そのチームの内部的な視点から大きく会社や経営からの視点でそうしたチームをどうやって増やすの?という内容でこれまでのコンテキストと少し変化したな、という印象でとても気になったため聴きにいきました。

発表スタイルもさすがとしか言えないスムーズな流れで、課題やもやもやの共感を会場と共有しながら、そこにどう向き合ったかというプロセスと結果の話も非常にクリアで、会場も満席に近かったのでマネジメントに興味を持つ人もいたのではないか?と感じました。

speakerdeck.com

 

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Deep Diveシリーズも聴きました。これまでのDeep Diveシリーズは後追いでみていたのですが、今回は生で聴きたいなと思い参加してきました。

初手でベロシティYAMEROというパワーに満ち溢れた展開でしたが、順を追ってなぜメトリクスに囚われることがよくないのか?を解説されている良い内容でした。

なんとなくよくなさそう、だけどそれが何故なのか?はうまく説明できない・・という人は地味に多いと思っていて、このような本気の言語化は非常に価値があるなと感じました。

【資料公開】ベロシティ Deep Dive | Ryuzee.com

 

夜の部

初日はここまで聴いて夕方1本MTGが入ったためそちらに出てから集まっているところに合流させていただきました。

ちなみにMTGこちらのブースを予約して使いましたが、ソラシティからは地味に遠かったです。

 

飲みの場は入れ替わりがありすべての言及が難しいですが、最初はおよべさん、中村洋さん、稲野さんの会に混ぜてもらいました。

およべさんと直で話すのはめちゃくちゃ久しぶりで発表内容で自分が感じたことなどをお伝えしました。また、今回マネジメント系の発表をするのは緊張感もあったとのことでしたが、その中で以前からそういった発信をしている私に対しても尊いと言っていただけてとてもうれしかったです。

いずれかの経験だけで語るとポジショントークになってしまう懸念もありますが、現場もマネジメントもどっちもやっている人が言うから説得力があるいう話になり、これからも取り組んでいきたいなと思いました。

中村洋さん稲野さんとはとしっかりお話しするのは初で、とてもありがたい場でした。

スクラムというフレームワークそのものが実は顧客に向き合えていないのでは?や、現場のコミュニティ参加へのハードルがどうか?など興味深い話で盛り上がったのが印象的でした。システムコーチングはHeidiの話の中でも出てきたようにまだまだこれから盛り上がって行きそうですね。

 

その後は日浅さん、石原さん、藤村さん、酒井さん、上戸鎖さん、今川さんと話していました。日浅さんは去年ぶり。藤村さんはめちゃくちゃ久しぶり!ということもありいろいろな話が聴けました。EM Oasisの由来や、上戸鎖さんと藤村さんはクラメソ同士ということもありどんなかんじで事業に取り組んでいるか?など伺いました。

石原さん、酒井さんははじめまして、今川さんはオンラインでお話ししたことはあるが対面は初ということでこちらでもどんな事業やどんな開発をしているかを聞かせていただきました。

みなさんそれぞれのドメインごとの課題など、興味深い話を聴けました。

Day2

Keynote

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会社にノベルティを取りに行くタスクが発生したことと、鉄道のトラブルにより遅れての参加となりました。

Day2 Keynoteはレガシーコード改善ガイドのMichael Feathers氏のお話しでした。

事例を交えつつ、全体としてコードと付加価値の関係についての話だと解釈しました。事例としてのテスラがやはり存在感があるのかなと思うところはありましたが、ソフトウェアに止まらない領域においてどうやって付加価値を作っていくのか?はメッセージングとして強いものになるのだろうなと感じました。

また、質疑にてスタートアップのような環境において短期的な成果指標が価値を置き去りにしてしまう問題について、VC側の視点がアップデートされていく必要があるということは興味深い話題だなと感じました。

ランチ

誰と食べようか迷ってうろうろしていたのですが、Day1のRisaさんを見つけ声をかけてランチ同席させていただきました(Day1登壇のところでいろいろ話をききたく声をかけてみました)。ことねさんと約束されていたとのことでお邪魔した形になってしまったのですがありがとうございました!(ことねさんはじめましてだったのにきちんとご挨拶できずすみませんmm)

Day1感想にも書きましたが、ミッションクリティカルなシステム開発をする中で、外部も含めたチームビルディングは非常に難しいはずで、マネジメント層の理解や初期の推進があり現在のチームに繋がっているということがお話しを通して感じることができました。

午後セッション

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ログラスにて現在専任スクラムマスターを担っていただいているbonotakeさんの発表を聴きました。

社内でもちらっとお話しされているところではあったのですが、発表はやはりリアルタイムできいてよかったと思う内容でした。

私のポジション的にもマネジメントの存在価値について研究側面から言及があったことは興味深いと思いましたし、そもそもこうした組織論について体系立ってまとめられているものは少ないと思いますので学術的なところからのアプローチがあることの価値の可能性を大きく感じる発表だと思いました。

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2つ目は林さんの発表を聴きました。

CTOとしてQA組織をどう作ってきたか?という観点ですが、現職の状況とも重ねて考えられるところがあり興味深いセッションとなりました。

主題としては開発のすべてのフェーズでテストを実施しよう、とそのために職種の壁を壊すということが主題となっていましたが、行うは難しの典型の領域でもあるため、やはり社内で最適解を考えていくしかないと改めて感じました。

 

その後はしばらく廊下でうろうろするタイムとしました。

新卒の会社で一緒だった宮崎さんと毎年の近況報告をしたり、KAGの方(すいません顔は覚えているのですが名前思い出せず・・)とお話ししたりしました。

 

廊下では他にもosawataさんと初めましてをして、一人スクラムマスター兼QAの大変さを聞いたり、アドベントカレンダーの言及にも繋がって嬉しかったです。

 

Kaoriさんともリアルでお話しするのは初めてで、アジャイルチームを支える会からの伏線回収ができました。現職でのトライの話などまた続報が聴きたくなるお話しができました。

 

 

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その後サイボウズさんのスポンサーセッションを聴きに行きました。

システムコーチングを軸に横連携を深めるという点と場としてどのような設計をしているか?という話がメインだったと思います。

発表の中で扱っている時間軸の関係上難しかったかもしれないのですが、プロセスの設計思想や得られたアウトカムに対してのより深い洞察があるとよりよかったのかなと感じました。

現時点でスクラムマスターをここまでスケールしている会社は他にないと思うのでまたどこかでお話しを聴きたいと感じました。

 

↑に関連して天野さんがコーヒーエリアにいたので話しかけて現在考えていることなどお聞きさせていただきました。

スクラムマスターの採用基準、評価基準など難しいポイントについていろいろ聞かせていただきました。

X上では接点ありましたがリアルでは初だったのでお話しできてうれしかったです!ありがとうございました。

登壇の内容ともかぶるとのことでしたが、すいません、ウクライナの話が気になりすぎてそっちを聴きにいってしまいました!

 

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リアルではここでしか聴けない話だと思い、Day2最後はこちらのセッションを聴きました。

なかなか感想を言葉にできないというのが正直なところなのですが、この話をここで聴けるということが大きな価値だと感じるお話しでした。

自分が同じ立場になったら何ができるだろう・・

 

夜の部

今川さんがアレンジしてくれた会に混ぜていただきました。えーちゃんさん、Risaさん、ぞみさん、鈴木さん、(すいません、あと何名か失念してしまいましたmm)とお話しさせていただきました。

スクフェス福岡の話やカメラの話、ミッションクリティカルな技術の話で盛り上がりました。福岡間に合うか微妙ですが、スクフェス関連の露出増やして行きたいので今後もよろしくお願いします!

Day3

ネックストラップ忘れたところから始まり、移動中はZoom越しに参加する形になってしまいました。

OST

OSTではどのテーブルも盛況で、議論に入るの難しそうだなーと思ってうろうろしてたところで、黄色い森さん、Ryoさん、石原さんが話していた野良OSTに混ぜてもらいました。

インプロの軽いセッションをRyoさんにやってもらい少し理解が進みました。また、森さんからは現在チームのスケールに悩んでいるとのことで組織的な意思決定のプロセスなどについて相談いただきいろいろ壁打ち的に答えていました。

途中からきょんさんも合流し経営や日本をどう変えていくか?というスケールの大きい話をしていました。きょんさんのところでは主に地方の行政側からアプローチしていきたいとのことで自社のアセットとエンジニアリングでやれることの解像度が高く非常に面白い考えだなと思いました。

森さんからは社内で組織改革をリードできる人は限られており、コミュニティでそういったチャレンジをしている人に話を聞けるのが良いと言ってもらえてうれしかったです!

Keynote

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Kano Modelの狩野先生の発表を聴きました。

正直なところ概念レベルの浅い理解しかなかったので、リアルで話を聴けたことがとても貴重だったなというのが一言目の感想です。

品質について言語的な解釈から入り、魅力品質を理解するための具体例など多くのエッセンスが散りばめられていました。あと2時間くらいは聴けそうな内容だったためもう少し自分でも調べてインプットしにいかないと全容が見えないなと感じました。

学術的な背景も含めてキーワードを知るくらいしかないのですが、QA的視点からの知識レベルをもっとあげる必要性を強く感じました。

夜の部

カケハシ組に混じって下のタイ料理に行きました。

場は関さんがアレンジしてくださっており、カケハシ以外の方も多く、たくさんの方とお話しでき、非常にうれしかったです。

非常にたくさんの方がいたので言及が部分的になってしまい申し訳ないですが、しいばさんと飲む実績を解除しDDDなどの話ができたこと、笹さん・白い森さんとはじめましてでお話しできたこと、稲野さんにRSGT2018の発表が非常に参考になったことのお礼を伝えられたこと、aki.mさんとじっくり話して採用のこととか現職の話をできたこと、まっつんさんとはじめましてでEMチャレンジのお話しができたこと、関さんが転職後のチャレンジのお話し、おぎじゅんさんとRuby界隈のネタを話せたこと、ゆのんさんいしげさんが抜けた後で頑張っている細矢さんの話を山浦さんと聞いたこと、ゆのんさんにもっとリーダーシップ取れ(意訳)と言われたこと、おーのさんに一年前のこの場で話せたから今があるって感謝されたことなどなど・・非常に多くの方とお話しさせていただきました。

 

思うのはやはりここの中だけでも、「あの時のあの発表が役に立ってて」とか「あの時かけてもらったあの言葉があってチャレンジできました」とか、そういう恩が飛び交うのがこの場が特別な場であることを証明する要素だなと書いていて思いました。

 

その後はなぜかパウリさんとサシ飲みになって、かなり記憶があいまいな時間帯になっていましたが、結婚式の準備をするのにうってなるところをどう捉えるといいか?という話をしていました。

Xにスクフェスパウリ開催決定と書いたのはノリではあったのですがただの冗談ではなくて、昔西村直人さんが自身の披露宴をデブサミにちなんで雅叙園でやっていたところに実際に参加していたので、自分が面白いと思う形でやったらええんじゃないの?という話をしていました。

まとめ

セッション全体を通してアウトカムや価値というキーワードが共通してあったように感じます。

そして、Dynamic Reteamingやおよべさんの発表から感じるところとしては、スクラムという熟練した小さなチームから見える理想と、会社全体からみる事業活動・経済活動にはやはりギャップがあって、理想を捉えつつも現実にどう落とし込んでいくのか?という実践的なエピソードが増えたのかなと感じるところがありました。

アウトカムからインパクトに繋げていくところに、スクラムチームのメンバー自身が責任持って向き合わなければいけない、それがどこかの進んだチームだけでなく、業界全体としてそういう機運が高まっている、そんな感想を抱いたRSGT2024でした。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。