あるべきものと実際のところ
中途半端なWeb系エンジニアが将来を考えてみた。
「考えをまとめて文章にしてアウトプットする」
文章にすると短いけど、しばらく怠っているとまったくできなくなってしまう。
Twitterのような短いコミュニケーションツールは使いやすいが、逆に言えば最終的に考えをまとめて整理する能力を衰退させているようにも思う。
そのときどきの気分を短いフレーズで雑多に吐き出してしまうことで、それらは本当に「つぶやき」でしかなく、誰かに訴えかける主張として形を為すものではなくなってしまうからだ。
エンジニアとして目指すべき姿はアウトプットできるエンジニアだと思っている。
実際のところ自分は、
・短い文章のコミュニケーションツールに慣れてしまった
・余計なことを言い出すと自分の仕事が増える
・そもそもアウトプットするだけの知識がない
等々の言い訳でアウトプットから逃げていた。(まあTwitterのくだりはあまり重要ではない)
ただ、やはり、理想とすべきものはあって、それをもっと切実に追い求めなければこの先を生きて行くことは難しいと最近思うのである。
アウトプットできるようになるにはどうするべきか。
・発信の場をTwitterからブログに変える
・自分のアウトプットに対してまっとうな反応をもらえる環境にいく
・アウトプットするだけの知識がある環境にいく
自らで変えられる部分もあるが、アウトプットというのは一人でやっていてもあまり意味がない。
もともと自分ができないことを環境のせいにするのはよくないことだと常々意識するほうだったが、アウトプットに関しては、環境に依存する部分も大いにあると考えている。
アウトプットに興味がない環境
アウトプットの時間をとれない環境
アウトプットに対して反応できない環境
アウトプットに対してずれた反応をしてしまう環境
これではいくら一人で頑張ってもどうしようもないのである。
アウトプットは様々なリアクションがあって、もともとの考えをさらによりよいものにする過程と、そこでの結論のどちらもが重要であり、それができない環境であれば、別の環境にいったほうが手っ取り早い。
つまりは今の職場にはそれがなく、転職を決意しましたという話である。
逃げではないのかという指摘には、その通りですと答えるしかない。
自分なりの変える努力はしたつもりで、多少の変化のきっかけにはなったが、文化を確立することはできず、その努力にも疲れてしまった。
変わらないことを是とする文化があったようにも感じる。
組織の成長よりも自分の成長を優先したほうがいいのではないかと考えはじめたら、そこから導かれる結論はひとつだった。
今の職場は、新卒で入社して3年目である。
技術的な立場で組織を成長させることができればと期待していた。
しかし、システム開発という視点ではほぼゼロスタートであった。
それ一筋のスーパーエンジニアという存在はいなかった。
自分のやり方が正しいかどうか確かめる方法はGoogleで調べるしかなかったのだ。
それでも、ゼロからサーバーサイドプログラムを触り、ミドルウェアを理解し、サーバー構築を学び、データベースに手を出し、フロントからバックエンドまで一通り構築できるようになった。
レガシーなアプリケーション構築からフレームワークの導入、gitでのソースコード管理まで手探りでやってきた。
楽しい部分もあったが、それらはすべて自分たち以上のエンジニアの目に触れたことはなかった。
そういう意味で自分たちはいつまでたっても半人前から抜け出すことができないのであった。
できる範囲での開発は最低限の品質を担保できたかもしれないが、世の中の最先端とのギャップは広がるばかりであった。
そんなことから、一人前のエンジニアとはどういうものかを考えるようになり、辿り着いた結論は、「アウトプットができるエンジニアになろう。そのために環境を変えよう。」であったわけである。
もうしばらくそこに向けてもがくことになると思う。